セミナー情報

2023年度 支援者を伸ばす実践セミナー【第一回】開催報告

2023年7月8日(土)9日(日)、2日間にわたり北とぴあにて開催いたしました。

1日目は専門職の先生方からそれぞれの療法を使用しての支援への活用方法を伺いました。

2日目は普段の支援ではあまり知る事ができない他事業所の支援方法についてのプログラムを行いました。

午前中は他事業所で日々行っている支援についてご講義いただき、午後は集合研修という機会を活かし、ご参加の皆様で活発に意見を交換する機会を設けました。

プログラム


1 日目:7月 8日(土) 

              
◆作業療法とその活用 作業療法士 佐々木寛子氏  発達障害特化型自費リハビリ GREEN REBORN       
 
◆言語療法とその活用 言語聴覚士 志村みさと氏 (社福)正夢の会 中野区療育センターゆめなりあ

◆心理療法とその活用 臨床心理士 宮田理恵氏 (特非)めぶき 児童発達支援Blossom

2 日目:7月 9日(日)【フレッシュコース・ミドルコース】


◆発達支援事業の実践報告(1) 臨床心理士 宮田理恵氏 (特非)めぶき 児童発達支援Blossom

◆発達支援事業の実践報告(2) 施設長 奥山裕美氏 児童発達支援センター さざんかキッズ

◆演習1:個別の支援計画と活動の立案など

◆演習2:専門職との連携・地域連携など

◆討論・報告

参加状況

参加者のみなさまの声

Q1.セミナーで受講した内容は事業所等に戻り実践できる内容でしたか?

  • 業務ごとのポイントや計画に記録での注意点、心構えなど、日々の実践を深めるための知識を多く習得できました。何度も講義内容を振り返り、躓いた時に見返して復習します。
  • 副交感神経と交感神経のバランスを少しでもとることができるようにタッチングやマッサージなどを取り入れていきたい。
  • 最近特に2歳以下でも「ことばがでない」という相談が多く、子供の発達(言葉)を勉強していたが自分のやっているとこが本当にいいのか不安でした。志村先生のことばの氷山モデルとガハガーイ問題、意味のネットワークの事例から自分の考えの統合とヒントを預け、身体運動からの音節を混ぜて実践していこうと思います。
  • OT研修・・子供の体に触れ、子供が気持ちいいと思える撫で方、触り方を気づいていきたいと思いました。子供を評価するときに保育士としても生育歴をしっかり見ていこうと思いました。ST研修・・今、ことばの遅れで悩むお母さんたちに「ことばの育ち」を改めて伝えていきたいと思った。家庭でできるお口の遊びを紹介したいと思った
  • 心理研修・・特に保護者さんとの話し合いの中で心がけるとよいポイントを教えていただいたので意識して取り入れたい
  • 「作業療法とその活用」では神経と体の動きのところで、実践を踏まえながら理解できた。呼吸のところや背中の触り方などリラックスする時間として利用児童さんにしていきたいと思う。「言語療法とその活用」では言葉の出方や成り立ちについて学ぶことができた。遊びやおもちゃもでてきたため、参考にしたいと思う。「心理療法とその活用」では療育するうえでのポイントや流れ、考え方について学ぶことができた。療育をしていくなかで流れやポイントを考えながら取り組んでいきたい。
  • 先生方の講義に共通するのはあくまでお子さんが主体させようとするのではなく、お子さんの世界に寄り添うことが大切ということだったと思います。お子さんの視点に立った支援を心がけたいし、むしろそうしていってよいのだと確認できました。
  • なぜ子供がその行動をしてしまうのかを考え、ただ注意するだけで終わらないようにしたい。
  • うまく発音できない児童は本人が困り感をもっているかをしることができると思いましたし、感じているのであれば多職種連携の必要があると思いました。
  • 支援が職員にわかりやすく共有できるあめに目標など一覧にまとめたものを提示することがすぐにでもできそうだなと思いました。また新任職員に対して指針を示すこともですが日々支援の構築をしていくこと、成果はみえにくい仕事だけど日々の積み重ねが必ず実を結ぶことを伝えていきたいと思います。
  • 演習は各事業所の困りごと、取り組みを知ることができ、実践できる案があった。
  • さざんかキッズさんの視覚支援の取り込み方が勉強になりました。1つの動作を細分化されていて特に歯磨きなどわかりやすいと思います。子供たちも職員もトイレでの支援内容がまとまっているのもよかったです。当施設でも行っていきたいです。
  • 意向を聞き取るシートは今まで書面ではやったことがないので取り入れてみようと思った。グループディスカッションではそれぞれの施設の方の話をきくことができてよかったですし、ツールも教えていただきありがたかったです。職場内の課題ばかりに目が行きがちだったが、主役は子供であることを改めて認識することができました。
  • 食育の講義では大人が子供に対して、見通しを立てることの大切さを改めて学びました。食事だけではなく、日常生活の中で見通しをたて、ゴールをしめすことの大切さを再確認しました。見通しを立てることを意識していきたいです。
  • 職員同士での会話や相談していくことで、お互いの悩みを減らしたり、新しい考えを持つことで子供へのよりよい支援につながると思いました。
  • こどもの対応で自分が失敗と感じてしまったときもこの方法がダメだったとわかっただけで得るものがある、と同じグループの方にいわれ、私もそのような職場環境を作りたいと思った。
  • 「子供のできた」を当たり前にとらえるのではなく、「できたね」と喜び、共感しあうことが今の私にできる1つであるのかなと感じました。
  • 子どもの支援計画を作成するにあたって、実践が可能なのかを考慮した上で目標を立てていくことがこどもの育ちに大きく影響するのではないのかと考え、これから職場で実践していけそうだと思いました。また、どの程度できるようになれば「達成」なのかを事前に決めておくことで評価しやすくなると学び、実践していけそうだと思いました。

Q2.今回のセミナーを受講する前と受講した後は何か意識で変わった点やこうしてみたいなど思った点などありますか?

  • 理論や知識をもったうえで、対象者を鋭く観察しながら支援に臨むことの大切さを実感しました。利用者さんに人生をより楽しんでもらえるように向上心を日々の支援に取り組んで行きたいと思いました。グループワークで他の参加者と情報交換ができ、専門職での不安に起きても共有できてよかったです。
  • 他職種の領域の知識や技術はある意味、分離して支援を考えていたところがあったが自らの職種の業務に応用、採用できることがあると知りました。今日の学びを現場での実践に繋げます。
  • それぞれの事業所での取り組みや悩みについて共有でき、自分だけではないことや、頑張って働かれている姿を知れて、モチベーションになった。
  • まだ療育に携わって期間は短いのですが、今日の講座で学んだ視点(過敏、鈍麻、言語発達の段階など)で子供の姿を観察し、よりよい療育を行っていきたいと思います。
  • 放デイ、児発ともに専門職(リハ)が自分一人のため常に迷いと自分のOTとしての存在意義(OTとして何ができるか)で不安がいっぱいでした。今回のセミナーで自分の考え方は間違いではなかったと自信を持つことができました。佐々木先生の講義は同じOTとして共感できることが多く、もっと自分に自信を持ってもいいのかな?と気持ちに余裕がでてくるようでした。学びも多くありましたが、一番は受講前後で気持ちが軽くなりました。
  • 私は保育士ですが、今回OT,ST、心理の先生方からそれぞれのお立場からの「見る視点」「関わる支援ポイント」を教えていただき、それらのポイントや視点を療育で子供に関わる中で取り入れたいと思いました。
  • 呼吸数やSPO2などの生理的側面への意識、視点が低かったと感じ、またはそれからパニック等心理面にも影響を与えていることを十分理解しないといけないと思った。「快」感覚を支援に取り入れていきたい。行動を学習してもらいたいとき、なぜ待つのかなぜ座るのか目的を改めて考えて行きたいと思った。
  • 児童さんは未来ではなく、今をみてほしいことに気づかされた。今、発達段階にある児童さんと向き合い、今を楽しみ、触れ合いながら関わっていこうという意識が高まった。
  • 課題に成功したときに「ほめる」ことは行っていなかったから声掛けと拍手のみのことが多かったので身体接触を含めた「ほめ」のバリエーションを増やしていきたいと感じた。
  • グループ活動や個別療育の中での始まりや終わりの会を設定する意見や子供のふれあいなどの大切さなどを受講する前より理解することができた。
  • 支援に取り入れてみたいと思う内容が学べたので現場で行ってみたいと思います。特に「呼吸」が気持ちの安定につながることがわかったのでいろいろな場面で使ってみたいと思います。
  • 日々の業務の中で何となく怠っていたことや、改めて注目すべきポイントが各講義の中で具体的に意識することができました。また、現在行っている支援の中で「これでよかったんだ」と確認することができたこともありました。明日からも自信をもってできることがあるのはうれしい、励みになります。
  • どの施設でもこども、保護者が幸せになるためにはという視点とともに職員も大切にしていくことが求められていることがわかり、同じ気持ちで仕事に向き合っているとわかって安心しました。
  • 「職場での共有」についていろいろと考えていましたが、どこも大変なんだとわかった。そのことで何を1番特記すべきかを大切にしていると聞き、すべての共有ではなくていいのだと思った。
  • 自分のやりかたに色々不安や疑問を持っていた。でも今回受講し、たくさんのやり方があっていい、失敗ではない、皆で共有していくことの大切さを改めて感じました。
  • 子どもの問題行動に対して、悩むことが多かったが困っているのは大人側ではなく子供側ということがわかりました。子供側の視点にたった支援をしたいと思いました。
  • 他施設のお話をうかがえて勉強になった。自分の事業所でもとりいれて見ようと思うことがあった。チームワーク、人間関係を円滑にするための伝え方など、他の施設も難しさを抱えているのだと感じた。

その他ご感想

  • 2日間、このような素晴らしい企画をありがとうございました。施設からは私だけが参加したのですがこの研修で得たこと、学んだことを後輩やクラスのスタッフにも共有したいと思います。(研修があることも併せて)次回もこのような研修がありましたら参加したいです。ロールプレイや他の事業所との交流、情報交換、困りごと、よかったことの共有などもあったらいいなと思います。明日からの療育、頑張ります。          

ご参加いただきました皆様 ありがとうござました。