おすすめ書籍

発達障害白書 2023年版

編集公益社団法人 日本発達障害連盟
判型B5
ページ数220頁
定価3,300円 (税込)
発行2022年9月30日

内容紹介

特集1では、障害者権利条約の日本における実施状況に関する初めての審査に際し、国内監視機関やパラレルレポート提出機関、障害者団体等から寄稿いただいた。特集2では、成年後見制度のあり方を多角的に議論する。

もくじ

まえがき
『発達障害白書2023年版』における「発達障害」の表記と定義の統一について

第1部 特集

1 障害者権利条約の初回審査に寄せて
 Ⅰ 障害者権利条約第1回政府報告審査の仕組みについて
 Ⅱ 障害者権利条約の初回審査に寄せて――国内監視機関の立場から
 Ⅲ 障害者権利条約の初回審査に寄せて――パラレルレポート提出機関の立場から・1
 Ⅳ 障害者権利条約の初回審査に寄せて――パラレルレポート提出機関の立場から・2
 Ⅴ 障害者権利条約の初回審査に寄せて――障害者団体の立場から・1
 Ⅵ 障害者権利条約の初回審査に寄せて――障害者団体の立場から・2

2 成年後見制度のあり方を問う
 Ⅰ 成年後見制度利用促進専門家会議における議論について
 Ⅱ 成年後見制度の何がどのように問題なのか
 Ⅲ 成年後見制度の利用を促進するために必要な視点
 Ⅲ 成年後見制度に代わるしくみはあるのか――親の立場から考える

第2部 各分野における2021年度の動向

第1章 障害概念
 Ⅰ 知的障害の判定基準はどうあるべきか
 Ⅱ 諸外国における「知的障害」の定義――アメリカを中心に
 Ⅲ 愛着障害と発達障害
 Ⅳ 知的障害(療育手帳)と発達障害の関係性
 Ⅴ コロナ禍における「総障害者化」について
 ■時の話題■
 療育手帳が「身分証明」とならない様を目の当たりにし

第2章 医療
 Ⅰ 発達障害の併存症と診断の変更を考える
 Ⅱ ASDとADHDの併存
 Ⅲ 学習障害から見た併存症
 Ⅳ DCDとの併存
 Ⅴ 発達障害に併存する睡眠障害の理解と治療
 ■時の話題■
 発達障害支援におけるバーチャル・リアリティの活用
 ヒューマノイドロボットを用いたASD者支援に向けた予備的研究

第3章 子ども・家族支援
 Ⅰ 発達障害のある子ども・家族支援と国際動向
 Ⅱ 放課後等デイサービス
 Ⅲ 保育所等訪問支援と巡回相談
 Ⅳ 児童心理治療施設と発達障害
 Ⅴ 児発達障害のある子どもの親への支援プログラム
 ■時の話題■
 外国にルーツのある子どもと発達障害について
 子ども支援・保護者連携におけるICT活用

第4章 教育:特別支援学校の教育
 Ⅰ 特別支援学校における現状と課題
 Ⅱ 特別支援学校における教育の概況
 Ⅲ 就学相談の動向
 Ⅳ 特別支援教育における道徳教育
 Ⅴ 知的障害のある児童生徒のための学習評価
 ■時の話題■
 知的障害児のある子どものアセスメント開発
 キャリア・パスポートの実際

第5章 教育:小・中学校等での特別支援教育
 Ⅰ 社会の多様な変動の中での特別支援教育
 Ⅱ 小・中学校学習指導要領施行下での小・中学校等での特別支援教育の現状と課題
 Ⅲ 小・中学校等での特別支援教育の課題――全国特別支援学級・通級指導教室設置学校長協会調査より
 Ⅳ 特別支援学級の授業実践の課題
 Ⅴ 小・中学校等における「通級による指導」の充実
 ■時の話題■
 東日本大震災発災10年の小・中学校特別支援教育――岩手の取り組み
 小・中学校等特別支援教育におけるオリンピック・パラリンピック教育

第6章 社会参加
 Ⅰ さまざまな社会参加の形を切り拓く
 Ⅱ 行動障害が重い人の社会参加を支援する
 Ⅲ ガバメントクラウドファンディングを活用した支援の展開
 Ⅳ 賃金・工賃だけでない社会参加の重要性
 Ⅴ 教員も参加する行動障害支援セミナー
 ■時の話題■
 知的障害者のチアリーディング
 ファッションを通じた社会参加の促進

第7章 住まい
 Ⅰ 居住支援の在り方を考える
 Ⅱ 福祉防災元年 障害のある方の住まいとBCP
 Ⅲ 重い障害のある方を地域で支える――医療的ケア児支援法を受けて
 Ⅳ 地域で支える医療的ケアのある方のグループホームの実際
 Ⅴ 自立生活援助と居住支援の実際
 ■時の話題■
 NurseFightプロジェクトの取り組み
 トラブル・シューターネットワークの拡がり

第8章 地域での暮らし
 Ⅰ 地域で暮らす人を支える視点
 Ⅱ 鹿児島市の地域生活支援拠点の実際
 Ⅲ 将来の生活環境を選択するための「体験・経験の場」
 Ⅳ ピアサポート活動から考える居場所づくりと若者支援
 Ⅴ 障害者家族の介護負担
 ■時の話題■
 「知的障害や発達障害をめぐる諸課題」育成会・JDDネット・研究者の方々との意見交換会
 相談支援専門員のつながり――東京都相談支援専門員ネットワーク

第9章 労働
 Ⅰ 「コロナ禍」を越えて障害者雇用・就労の本質を問う
 Ⅱ 雇用と福祉の連携の到達点と課題
 Ⅲ 労働者協同組合法が障害者の労働にもたらすもの
 Ⅳ 知的障害者の賃金はなぜ低いのか
 Ⅴ 発達障害におけるリモートワークの課題
 ■時の話題■
 新型コロナウイルス感染下における障害者雇用
 「テレワークで働く!テレワークで雇用する!障害者雇用テレワーク促進フォーラム」開催される
 除外率を考える

第10章 権利擁護/本人活動
 Ⅰ コロナ禍が及ぼす権利擁護や本人活動への影響
 Ⅱ 発達障害と刑事事件
 Ⅲ 知的発達障害と意思決定
 Ⅳ 居住系サービスでの権利侵害
 ■時の話題■
 ピープルファースト活動の今――兵庫県三田市知的障害者監禁事件について
 知的・発達障害児(者)にむけての劇場体験プログラム

第11章 文化・社会活動
 Ⅰ 障害者芸術文化の進展とコロナ禍の中のeスポーツの展開
 Ⅱ 日本博を契機とした障害者の文化芸術フェスティバル最終年
 Ⅲ 愛知県内の特別支援学校のバスケットボール選手を応援するチャレンジ大会
 ■時の話題■
 コロナ禍での本人活動 東社協
 eスポーツを通じた発達障害児者の支援

第12章 国際動向
 Ⅰ スポーツ界における現代的な課題
 Ⅱ 知的障害者スポーツの国際動向
 Ⅲ 海外における知的障害者の高等教育の現状
 Ⅳ 第25回アジア知的障害会議大会参加にあたり
 ■時の話題■
 成人先天性心疾患における発達障害と在宅医療
 日本における外国人障害児支援の実情

第3部 資料
 1 年表
 2 統計
 3 日本発達障害連盟と構成団体名簿

 あとがき
 執筆者一覧