事業活動

令和5年度 発達障害福祉月間

令和5年度 発達障害福祉月間

公益社団法人 日本発達障害連盟 会 長 小澤 温

コロナ禍の前までは、発達障害月間は9月ごろ中心に、その時々のこの分野のトピックスを中心に、シンポジウム、講演会などを開催してきました。コロナ禍では対面の開催が難しいこともあり、内閣府の障害者週間のオンラインセミナーのプログラムの一つとして取り組んできました。その後、コロナ禍も一定落ち着いてきましたので、障害者週間のオンラインセミナーとは別に企画し、発達障害月間として再出発をすることにしました。ただし、以前のような会場を借りての対面開催よりも、動画をオンラインで視聴してもらう方が、どこからも参加しやすいこともあり、対面開催ではなくオンラインでの動画視聴の方式にしました。  

今回は、第1回として、杉並区における重症心身障害児通所施設「わかば」による就学前の重度障害児のインクルージョンの実践と重度障害児の親子を支えるNPO法人「みかんぐみ」の取り組みの2つを紹介したいと思います。詳細は動画視聴に委ねたいと思いますが、この動画にある重症心身障害児と保育園や幼稚園の園児との交流活動、あるいは、公園等における日常的な交流の取り組みは、子どもたちに対して、幼少時期からの早い時期に障害のある仲間に身近に接することは、障害に関する理解を深め、成人しても偏見・差別の解消に向けて効果が期待されるところです。

発表者

  • 望月 太敦(杉並区立重症心身障害児通所施設わかば園長)

わかばでは、子ども同士の交流が互いの成長や理解につながると考え、開設当初から障害の有無に関わらず共に遊ぶ環境づくりに 取り組んでいます。参加した子どもたちは、交流を通して、様々な姿を見せてくれています。そのような子どもたちの様子を目にすることで、地域の方々の障害への理解が広がっていくことを感じています。私たちの取り組みが、わずかでも皆様の活動のお役に立つことができましたら幸いです。

  • 村 一浩(NPO法人 みかんぐみ 代表理事)

みかんぐみに集う医療的ケア児と家族は、どんなに障害が重くても、自分の意思に基づき、その人らしい人生を送れるようにしたいという願いを強く持っています。そのためには、いろいろな方たちとつながり交わる機会を増やし、経験を豊かにしていきたいと考えています。また当事者の力を活かした交流の中にこそ、それぞれが生活を営む豊かな地域をつくりだすポイントがあると信じています。