2024年7月20(土)21日(日)の2日間にわたり北とぴあにて参集型のセミナーを開催いたしました。
1日目は連盟理事の志賀利一氏と日詰 正文氏の登壇から始まり、最近の日本と世界の動きをテーマ講義を頂きました。その後、集合研修ならではの講義とグループワークが続き、参加者の方同士で事例を元に意見の交換を活発に行われていました。
2日目は1日目と同じく事例を元にしたグループワークが続き、2日間を通して一つのワークシートの作成をし、今までの体験の振り返りと、セミナーを通して得た知識を落とし込み明日からの支援に役立てて頂けるセミナーとなりました。
プログラム
1 日目:6月 20日(土)
◆【講義①】自閉症支援を学び続ける長い旅路~最近の日本と世界の動き~
日本発達障害連盟常務理事 PDD サポートセンター グリーンフォレスト 理事長国立のぞみの園 参事 志賀利一
日本発達障害連盟理事(独)国立重度知的障害者総合施設のぞみの園総合企画局研究部部長 日詰正文
◆本研修について ◆エピソードから改めて振り返る
明星大学人文学部福祉実践学科准教授 繩岡好晴NPO 法人 発達障害サポートセンターピュア 理事・統括マネジャー 種村祐太
2 日目:7月 21日(日)
◆自閉症支援の事例紹介 NPO 法人あおぞら・発達障がい児者支援室室長 宮﨑義成
◆記録の必要性 NPO 法人 発達障害サポートセンターピュア 理事・統括マネジャー 種村祐太
◆【全体ワークシートの確認・発表】明星大学人文学部福祉実践学科 准教授 繩岡好晴
参加状況
参加者のみなさまの声
Q1.セミナーで受講した内容は事業所等に戻り実践できる内容でしたか?
- ご利用者の丁寧なアセスメントによる特性の理解
- 問題行動について記録をとり、利用者さんの思いを知り、支援をしていきたい
- 感情、感覚で理解してしまうことがまだまだ多い事業所なので、私を含め、本当に利用者さんの個々を知ることを取り組みたいです。
- 情報共有
- 意見交換
- 利用者の特性を理解する
- アセスメントをしっかり行う
- ミーティングで全員に1言、自由に発言してもらう
- ポジティブなテーマで話し合う
- 記録の振り返り。記録の方法の見直し。客観的な視点。アプローチシートの活用
- チームで支援をできるように今行っている支援を視覚化してみようと思います。
- ぺクス、氷山モデルシート、ABC記録などを取り入れること、チームでミーティングし情報共有の場を増やすこと
- チームで根拠のある支援を行っていくために特性理解シートを使ってみたり、客観的な支援の組み立てのために記録シートの見直しやシートの活用
- 記録の振り返り。記録の方法の見直し。客観的な視点。アプローチシートの活用
- 継続的客観的な記録
- 障害特性についてアセスメントする時間を設ける→方向性を決めてスタッフ間で統一して支援・実施に当たる
- 問題に対しての情報共有の解決方法などを学ぶことができたので、実践してみようと思う
- チームの動かし方
- 最後に聞いた評価スケールを使って、まずは現状の評価をしたいと思いました。
- 少人数で今は口頭で済ませられて回っている
- 問題発生の折には使えるものがたくさんあった
- PECSを学ぶ、少しでも利用者の方の思いを知れるように
- PECSを使ったコミュニケーション
- PECSなどの視覚支援
- ほめカードで視覚的な支援を行う
- PECSはできるようになるまでは大変そうだと思ったができるようになったら、とても便利だなと感じた
- 表出スキルについて、本人の成功体験が良い循環につながっていくこと、余暇の大切さ。
- 家族ヘルパーなどの情報共有
- できれば家族と協同する
- 関係機関との支援の統一
- スタッフ同士の振り返りで共有する
- スタッフにもわかりやすい写真を使った支援手順書
- PDCAを回していく
- 2回目の午前中のAさんの事例では本人にあわせた自立課題を作ることが大切だと感じた
- 氷山モデルシートなどのツールを使った分析
- 本人の強み、ポジティブな面に注目し、ポジティブな行動変容を促すこと
- 新スタッフに代わったときに必要であろう記入内容を簡単で効果のあるものにすること
- 環境面での工夫が必要
- 個室や他の利用者の声や視界に入らない工夫
- 視覚的に提示することは大事で自分の思いを伝えきれない利用者には必要だが、PECSを使いこなすまでの過程がわからなかった(どのようにして使えるようになったか)
- 生活介護を利用している利用者はほとんど使ってこなかった方が多かったので視覚的な提示はやっていこうと思う。
- 事業所内において環境設置ができると感じた(作業所の場所が3か所にわかれているため)
- 記録の見直し、活用
- 絵カード交換式コミュニケーションシステム(PECS)に興味があります。雑多に動いている生活支援の中での絵カードとも単発的で非自発的なものになってしまいがちなので、その問題を改善するために環境を整えたり、タイミングを見計らったりして今があるシステムコミュニケーションボードでもスケジュール確認に工夫しながら、本人との対話型式を使って、ポイントでやってみたいと思いました。最初はお遊び的ではありますが、可能だと思いました。
- チームで支援するための方法
- 職員同士での話し合い
- 情報の共有
Q2.今回のセミナーを受講する前と受講した後は何か意識で変わった点やこうしてみたいなど思った点などありますか?
- 支援に対するモチベーションが上がりました。ご利用者一人一人をよく見て本人にあった支援を心がけていきたいと思います。
- チームで話し合うことの大切さ
- 自分の思いとチームとのバランスってなんのことをいっているのか?最初わかりませんでしたが、ワークを進めるうちに理解が深まりました。
- どんな意見にもヒントや気づき、感動がたくさんありました。
- 利用者の思いをくみ取る工夫をもっと意識する
- 本人特性を知ることで、本人と支援者間でコミュニケーションの幅が広がり、お互いに笑顔のなれることに感動しました。
- どうしたら本人に寄り添っていけるのか、考えたいと思います。
- 他の施設などの話を伺い、利用者さんに対する愛情の向け方をより考えた気がします。
- 福祉従事者の心ある支援に頭が下がりました
- TEACHHの最近の情報、自閉症文化というよりLearning Styleといわれること
- グループの人たちとの交流、みなさんの自閉症の人たちへの愛を感じた
- 利用者が意思表出をできるような取り組みを私の職場でも行ってみたいと感じた。
- 改めて記録の大切さを感じた。また、特性に合わせて工夫した記録が必要だと学べました。
- 特性理解の大切さ、わかってはいたけれど、そこを踏まえて行っていく、さらにチームアプローチできるように使える記録をしっかり残していく
- 事例をみたときに自分の施設でも同様のことがあり、どのように行っていくのか、知ることができた。
- 自分たちが行えるやり方を考えていきたいと思った。
- 利用者一人一人の特性をもう一度しっかりと調べていきたいと思います。
- 利用者のことを客観的に考え、今まで見えてなかったバックグランドをしっかりと考え、支援に活かしていきたい
- 家族やスタッフの連携の大切さ
- 他の方の事例だと「アセスメントが必要」と即思うのに、普段自身の事業所だと全然できていない・・・と気づきました。
- 今までとじは違う視点からも支援、アプローチをしてみたいと思った。
- 利用者を知る、特性を知る、といった原点に戻ることができた。原点を意識して再度支援にあたろうと思えた
- しっかり利用者一人一人を細かく見ていかないといけないと思いました。
- 学んだことをまず報告したい
- 記録の重要性がよくわかった
- 利用者さんの思いを汲み取るのに重要
- 氷山モデルの使い方
- 記録を残す方法やポイントなど他の職員への気遣いが大切だなと思った
- 伝え方の工夫、自分では考えていなかったことをグループの話し合いで知ることができた
- ただ叱るのではなく、原因や伝え方を見直そうと思う
- 記録に様々な種類があることをした私の所属している事業所では記録1分野しかないため事例にあったような記録を取り入れたい
- 場面にあった記録の使い方や強みを考える支援を行っていこうと思った。
- 課題の本質を探ることが大切だと思った
- 利用者さんの問題行動を否定するのではなく、何人で問題行動を起こすのか、本人に寄り添っていくことが大切だと感じた
- 支援の統一というのは改めて大切だと思った。支援する中で主観になりがちだが、客観的に意識的に変えていきたい
- いろんな若い方々の苦労話が聞けてよかったです。
- とても孤独感の強い仕事だと思います。自閉症の方々とのコミュニケーションなので決して孤独ではないのですが、スタッフ間で共有がなければ孤独な支援になりやすく、またそれは社会的な孤立のイメージも感じられます。・いろんな事例なども聞けて新しい価値観を障害者支援でさえ、必要になってきている感もありました。
- 改めて自閉症特性のある方への支援について考えるきっかけになりました。
- その参加者(事業所)によって考えも異なっていて面白かったです。
- 支援で悩む、疑問に思ったことを発言する、相談することから始める、発言しやすい雰囲気作り、意見を吸い上げる方法を考えること
- 自分が日々の支援の中で持った言語化できない感触を明確にできた。
- 新しい視点で学べた。毎日の勉強に活かしたい。
- 他の職員にも受講してほしい
- 自閉症の方の特性をより理解しようという気持ち